イスラエル東部、パレスチナ自治政府にある都市エルサレム。
イスラエルとパレスチナ自治政府はエルサレムの首都と主張しているものの、国際連合をはじめとする多くの国々はこれを認めていません(現在、イスラエルの首都はテルアビブとされています)。
首都として認められていないものの、規模としてはイスラエル最大の都市エルサレム。
イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の3つの宗教の聖地になっています。
街を散策すればいたるところに聖書があり、祈りを捧げる大勢の人を目にするようです。
城壁に囲まれた旧市街地は世界遺産に登録されています。

旧市街地は19世紀からユダヤ教徒地区、キリスト教徒地区、ムスリム地区、アルメニア人地区の4地区に大きく分かれています。もっとも人口が多いのはムスリム地区になります。
1929年まで特に宗教の分け目なく人々が住んでいましたが、同年に起こった「嘆きの壁事件」をきかっけに、ムスリム(イスラム教徒)が多く住むようになったそうです。


旧市街地の近くにある嘆きの壁。ヘロデ大王時代のエルサレム神殿の外壁の内、現存している一部分です。ユダヤ教最大の聖地で、壁に向かって左側が男性、右側が女性と、祈りの場所が分けられています。



キリスト教の聖地、聖墳墓教会。

西暦236年、この地にローマ皇帝コンスタンティヌスの母親、ヘレナがこの地を訪れました。
コンスタンティヌス皇帝はキリスト今日を初めて公認したローマ皇帝として知られています。
熱心なキリスト教徒であったヘレナは、キリストが十字架にかけられた場所といわれる「ゴルゴダの丘」を探すため、エルサレム巡礼の旅に出ている最中でした。
ヘレナ一行は巡礼の中でゴルゴダの丘を特定し、コンスタンティヌス皇帝はその場所に礼拝堂や聖堂を建てさせました。

そして後の1099年、エルサレムを陥落させた十字軍は、ドーム型の聖堂に結合した聖墳墓教会の基礎を整備したと言われています。
このような経緯で、ゴルゴダの丘を覆うように聖墳墓教会は建てられました。

宗教に加えて文化的にも民族的にも複雑な背景を持つエルサレム。
訪れてみないと感じることのできないものがあるかもしれませんね。
アクセス
エルサレムへの行き方ですが、空路の場合、まず首都テルアビブにあるベングリオン空港に向かいます。
そして空港から直接エルサレムを目指します。
交通手段としては鉄道、シェルート(相乗りタクシー)、普通のタクシーの3パターンがあります。
シェルートは乗り合いですが、目的の宿の前まで連れて行ってくれる上、料金も安いので、シェルートをお勧めします。
空港の入国デートを出ると標識があるので、TAXIと書かれている場所へ向かってください(ちなみにシェルートはアルファベットで「SHUTTLE」と表記されているようです)。
標識通りにTAXI乗り場に向かい、エルサレム(JERUSALEM)の表記のある白色と黄色をしたワゴン車を見つければ大丈夫です。
後は人が増えるまで待ちましょう。
エルサレムまでの所要時間は50分ほど。
料金は64シェケル(1970円くらい)。
宿情報

エルサレムで最安クラスの宿。街の中心地からも近く、嘆きの壁までも400mとアクセスのいい宿です。