ギリシャ北西部はセサリア地方に、崖の上に建設された「天空の修道院」、メテオラはあります。
メテオラは奇岩の上に数百年以上存在していることや、ギリシャ正教の修道院の文化的な価値などが評価され、1988年に世界遺産に登録されました。また文化遺産としても登録されており、世界に35件しかない「複合遺産」としても有名です。

メテオラが建っている奇石群は、約6000年前から海底の砂岩が時間をかけて隆起したことによりできたものだと言われています。標高は20mほどのものから、なんと613mに及ぶものまであります。そんな岩山の上に岩と一体化して植物のように修道院が点在し、群をなしているんですね。そもそも、なぜこんな場所に修道院を立てたのでしょうか。

6000年前という想像もできないような過去から隆起してきたこの地に、修道士が初めて足を踏み入れたのは9世紀ころだと言われています。
当時、修道士達はより神に近づこうと自然の中で厳しい修行を行っていました。そんな彼らは、奇石に自然と形成されていた洞穴に住み込み、修行をはじめます。
11世紀頃には集会所もできるようになり、修道院的な活動が始まったと言われています。
その後、この地域一帯は14世紀にセルビア王国の侵略を受けます。
それがきっかけとなり、ギリシャの正教徒たちは身を守るため、命がけで岩をよじ登りながら100年近い歳月をかけてこの修道院群を築き上げたのです。

昔は24もの修道院があったそうですが、現存する修道院は6つのみとなっています。その中で最も大きな修道院がメガロ・メテオロン修道院です。大メテオラとも呼ばれます。この修道院はメテオラ駅から車で10分ほど走り、階段を115段登った標高616mの場所に建っています。

修道院内には博物館、売店などが併設されています。貴重な美術品や保存されている壁画などを見て、修道院の歴史を感じることができます。
標高600越えの修道院から眺める街並みは絶景です。


修道院への入場の際は肌の露出は避けましょう。
また、女性はズボンを履いて入場することはできません。
スカートを履くか、腰にストールを巻いてください。
礼拝堂や博物館での撮影も禁止されていることもお忘れなく。
アクセス(2017年7月現在、1ユーロ≒130円)
メテオラの観光拠点は、ギリシャの中央に位置するカランバカという街になります。街からのメテオラ修道院群までの距離も約3kmと近いです。メテオラへは町から観光バス走っていますので、ツアーに参加せずとも観光が可能になっています。メテオラについた後はふつうに歩いて修道院群を見て回ることができます。
宿情報
カランバカの宿について書きます。カランバカには安宿はほとんど存在しないようです。また、地中海気候に属しているギリシャは夏の間乾燥する日が続き、暑い日は40℃を超えることもあります。エアコンは必須です。
個室:32ユーロ
Wi-Fi有り、シャワートイレ付き、A/C有り
宿のすぐ近くにメテオラ行きのバスが出ている便利な宿です。
「オデッセオン」
個室:35ユーロくらい?
朝食付き(バイキング)、Wi-Fi有り、シャワートイレ付き、A/C有り
ホテルの周りを奇石が取り囲む、こじんまりとした宿です。