インドには多くの世界遺産が存在します。
もっとも有名な世界遺産に「タージ・マハル」がありますね。
インドには世界遺産が全部で36件(2017年7月時点)もあります。タージ・マハルも美しく素敵ですが、今回は「ハンピ」という1986年に世界遺産に登録された遺跡群を紹介します。
この記事の目次
突如として現れる謎の奇石群
ハンピはインドの南にあり、地図で見るとこの辺りにあります。
私はバンガロールから夜行バスで行きました。
朝目が覚めてしばらく窓の外を眺めていると、突然巨石が点在している景色が目の前に広がってきました。
ハンピにつくと、すぐにリキシャたちが集まってきます。
バスの降車地から町の中心部までは1キロほどしかありませんが、
10ルピーで乗せてくれるということだったので、リキシャを利用しました。
有名な日本人宿「カルヤンゲストハウス」
私が町を訪れたのは2014年9月でした。
その時、日本人の女性サキさんと旦那さんマースさんが経営していたカルヤンゲストハウスに、一週間ほど宿泊しました。
お二方とも、とてもとても親切で、私が体調不良で寝込んでしまった時に、旦那さんのマースさんは薬を買ってきてくださり、サキさんもとても気にかけてくださいました。
3日ほど寝込んでいた私ですが、それからのんびりとハンピを観光しました。
市街地から徒歩圏内!絶景が見れるビュースポット
ハンピの中心部から歩いて10分ほどの場所にマータンガと呼ばれる丘があり、頂上からはハンピの街が一望できます。

夕方になると、マータンガの丘には綺麗な夕日を見に地元の人や観光客がぽつぽつと集まってきます。

私が滞在している間、天気はほとんど悪かったのですが、最終日だけ夕日が綺麗に見れました。

マータンガには街灯などもちろんないので、夕日が沈んだら速やかに下山しましょう。

「ボルダリングの聖地」とされているハンピ
ハンピには川が流れており、中心部の近くを流れる川の向こうにも街があります。

川の手前(中心部)と向こうで法律が若干異なり、向こう岸ではお酒を飲むことができるようになっています。
また、あまり知られていませんが、ハンピは「ボルダリングの聖地」と呼ばれています。
向こう岸には世界中のボルダーたちを唸らせる、数々の名所ならぬ「名岩」があります。
※ハンピに点在する岩について、ボルダリングをする人向けの本もあります。たくさんの岩に名前がついていて、難易度別に掲載されているので、ボルダーにとっても天国のような場所かもしれません。
ボルダリングに必要な道具は全てレンタルすることができたので、初心者の私でも挑戦することができました。小さな岩でしたが、登りきった時にはハンピの壮大な景色とともに爽快な気分になりました。

ハンピで美味しかったもの
約1週間の滞在中いろんなものを食べたんですが、気に入って何回も食べていたものを紹介します。
ゴビライス
ハンピのバス乗り場の前にはいくつか出店が出ています。
その内の1つのお店でやっているのがゴビライス。
カリフラワーを赤い衣につけて揚げたものが、チャーハンの中に混ぜ込んであるものです。
カリフラワーの食感は唐揚げに近く、初めて食べた時はなにかの肉かと思って食べていたのでびっくりしました。
これがやみつきになる美味しさなんです(写真を撮るのを忘れていました 笑)。
私は滞在中3回くらい食べましたが、熱心なゴビライスファンは毎日晩御飯になるとゴビライスを求めてお店に行っていました。
「ゴアに行ったんですけど、ゴビライスが恋しいからハンピ帰ってきました。」という日本人もいました。どんだけ〜〜〜 笑。
シズラ
私がもっともハマったのがこの料理。

その名も「シズラ」。
「Chill Out」という名前のお店でやっている料理で、キャベツの中をくり抜いたものの中に焼き上げたジューシーな野菜がゴロゴロ入っており、上にチーズがかかっているものです。
これが絶品でした。ゴビライスなどとこらべて少しお値段はるんですが、ボリュームもすごいので大満足。野菜も味付けがいいのか焼き方がいいのかわかりませんが肉のように食べ応えがあって、こんなの食べれるならベジタリアンでもいいかも、、、とさえ思わせてくれる料理でした。
ハンピの観光ならレンタルバイクが最適!
ハンピの遺跡群は広範囲に広がっています。遺跡を巡りながらぶらぶらするのにはバイクが最適でした(当時は200ルピー/1日 でレンタルできました)。

街の中心部以外から離れた所には「モンキーテンプル」という絶景ポイントがありました。モンキーテンプルにはその名の通り猿がたくさんいて、上の写真にある私の紫のリュックも度々いたずらされそうになりました。猿は狂犬病を持っている場合があるので気をつけましょう。

ハンピの魅力はこの記事だけでは伝えきることはできません。
街に住む人々も落ち着いていて、親しみ易く優しい人が多かった印象です。
短い滞在期間でしたが、ゴアに移動するのを延期してこの街に長居してしまうくらい大好きな街になりました。
そんな数々の魅力に満ちたハンピですが、現在、街を取り囲む環境に変化が生じています。
営業停止になってしまったハンピの商業施設
私が聞きつけた最新情報です。
2017年7月現在、ハンピの全ての商業施設は営業停止となっています。
私が滞在していた頃にも歴史的なハンピの景観を損なわないために裁判が行われており、当時から一部のゲストハウスが取り壊されたりしていました。
そんな中、2017年6月末に商業施設を営業する人たちが望まない方針で、判決が下ってしまいました。
私が宿泊させていただいていたカルヤンゲストハウスを含めて、川の向こうのお店も全て営業停止となってしまいました。
バイクもボルダリングの道具も、今はレンタルできないのかもしれません。川の向こうは取り壊しが始まっており、家も壊されて住むところに困っている住民も生まれてしまっているようです。

それでは、ハンピの街は幻の街となってしまうのでしょか。
私には分かりませんが、なにかしらの形でまたハンピを訪れたいと思っています。
ハンピの街の人のパワーで、再び街に活気が戻ってくることを期待しています。
アクセス
ハンピは南の有名な観光地からアクセス可能です。
それぞれの場所から「ホスペット」と呼ばれる街を経由してハンピにつきます。
バンガロールからホスペット:約9時間
ハイデラバードからホスペット:約11時間
ゴアからホスペット:約10時間
ホスペットからハンピまではバスで30分ほどです。
バンガロールからとゴアからの便に関しては直通便も購入できるようです。
運賃は私が利用したときで片道550ルピーでした。